現代は、何をするにもお金が必要です。
地方では、ご近所さんからの「沢山採れたから」と野菜のおすそわけや、漁師さんや猟師さんからも何かと頂けたりします。
しかし、「自動車作りすぎたから」とか「電気あまちゃって」などは、流石にご近所さんにもいる訳はなく、車屋さんや電力会社からお金を支払い購入している状態です。
どんな場所に暮らしていても、何かとお金が必要ですが、逆にお金があれば何でも買えると思っている人は、こんな状況を不思議に思ったことはありませんか?
お金を不思議に思ったこと?
お金がなければ生きていけない現代。
では、このお金はいつから使用することになったのだろう?
その昔は物々交換が基本でした。
その為、山の人は海産物が珍しく、逆に海の人は狩りで取れた肉が貴重品でした。
人類が初めてお金と言うモノを使用したと言う記述は「ヤップ島の硬貨」
皆さんも見たことがある石を削ったり穴をあけてあるお金です。
「綺麗に削られているだろ~!だから魚5匹と交換してくれ!」とか「穴が開いてるから苦労したんだぞ~!これは大きいから鹿一頭と交換ね!」等、結構努力次第で、あとは持っている人、売る人の駆け引きが重要になり、その価値はまちまちでした。
それがお金の始まりだと言われています。
この時代は個人の努力次第って事ですかね。
その後、時代が進むと各地で貴金属、金や銀が取引に使われましたが、普通の人にはどれくらいの価値があるのかわかりずらいので、小分けにしてどれくらいの価値があるのか刻印したのが硬貨(コイン)の始まりですが、これも家や畑など高価なものを買うときは大量になり、金属と言う事で重く持ち運びが大変ですし家の中に置いておけません。
そこで王朝や国、領主はみんなの財産を預かり、その証明書を発行。
その証明書で物を購入することができたと言います。
これが紙幣の始まりですね。
しかし、国が侵略で崩壊したり、領主宅が山賊に襲われたりするとその証明書は紙くずになってしまいます。
その為に、その時代の紙幣の価値は安定していませんでした。
その後、政府がそれらを管理するようになり、紙幣として国家による承認を受けたものとしては1661年にスウェーデンの民間銀行・ストックホルム銀行が発行したのが、銀行券(お札)としては最初と言われています。
日本はと言うと、江戸時代に各藩が「藩札」として発行していましたが、財政難の藩が多く、こちらも海外同様価値が安定したものではありませんでした。
明治時代に入ると、戊辰戦争の戦費及び殖産興業の資金として不換紙幣である太政官札が発行されるが使い勝手が悪く、その後も色々な紙幣が発行されるもあまりいい効果はなかった。
明治6年には国立銀行条例により第一国立銀行(現在のみずほ銀行)が設立され、それに続き国立銀行が次々と開業し、それぞれ銀行券を発行。
しかし不換となる事態が続き、明治15年に日本銀行設立と同時に銀行券を発行。
この時代から比較的安定した紙幣の価値になったと言われ現在に至っています。
簡単な説明でしたが、硬貨や紙幣の歴史は大体こんなものになると思います。
お金の価値は自分が一番知っている
お金は、買うものと同じ価値と思って買い物をしているので「なんかおかしいな?」と思う人は少ないと思います。
現代のお金の価値は貴重なものですが、それだけも価値がある貴金属ではなく、貴重な時間が価値の対価になっています。
サラリーマンやアルバイト、仕事をしている方ならわかると思いますが、そろそろお正月になります。実家に帰って弟妹や姪っ子などが集合してきます。
そしてお年玉クレクレ攻撃。しょうがない思いながら「はい3000円(3時間の俺の労働が・・・)」と思ってしまうことがあると思います。
「俺の1万円、会社で1日働いたもんなんだぞ!」と思っても子供達には通じません。汗と涙がしみ込んだお金なのです。
紙幣の価値 今と昔
物々交換は同じ価値があるであろう物との交換で両者が納得し取引が成立していました。
預かり証も、自身が持っている価値の証明書です。
貴金属の金貨や銅貨等は溶かして売るなら同等の価値に等しい価格だと思いますが、現在のお金はその価値があるんでしょうか?
貴金属(金、銀、銅等)は限りがありますし、預かり証は持っている財産分しかでません。
そこで国はそれに代わる物を作り、みんながたくさん使える物を作りました。
それが硬貨やお札の「お金」と言う物です。
預かり証が流通していた時代は偽造された預かり証がはびこっていました。
偽造すればそれだけで財産が増えると言う事です。
考え方は国の立場も同じで、お金を流通させればさせるほど、税金という合法の財産が増えていきます。
その財産の増減は、国でいかようにもする事ができるのです。
しかし、インフレに襲われるとその価値は暴落し、ジュース1本買うために千円札もしくは1万円札が必要になるかもしれない状態になる可能性もあり、現代にも貨幣の価値が下がったり使えなくなったりして、お札がティッシュペーパー以下になった国は存在しているんです。
硬貨や紙幣の原価は、よく使う100円硬貨で約15円、お札に関してはどれも17円程。
同等の価値が無い物を「貨幣価値を保証します」と国が言っているのを信じて使用できるのです。
信実は、現在のお金の価値はないに等しく、管理している政府が「価値がある」と虚偽している事を、それが都合がいいと思ってみんなが納得して使用している。と言うのが現状かもしれません。
もし、日本がハイパーインフレになったとしたら、一番必要なものは水と食料になり、銀行に沢山預金がある人より、食べ物を作ったり採ったりしている人の方が、地位は上がるかもしれません。
まぁその前にすごい暴動がおこりお金持ちは食料を買い占めると思いますけど、それも安心できるかどうかは起こってみなければ何とも言えませんね。
レジ前で出したお札を眺めながらそんな事を思ってしまい、今日も使えてことにちょっと感謝した自分がいました。
コメント