「エゴ」とは、心理学では、自尊心や自我を意味しますが、 もう1つには、利己主義という意味の「エゴイズム」を短縮した言葉としてのエゴとしても使われます。
エゴイズム(利己主義)は、他人の迷惑を考えず私利私欲のためだけに行動する事で、そんな人を「エゴイスト(利己主義者)」と呼んだりします。
生活の中でも、自分には普通の事であっても、他人からすれば「エゴだ」と思われることも多々あると思いますが、地球から人類を見たときにはどう思うのでしょう?
生物の中で人類エゴは最悪
地球上には様々な生き物が生息しています。
地球の環境を整える歯車の一部としての役割の上に存在しているのですが、人類はどうでしょう?
他の生物を見てみると、植物は成長し葉をつけ影を作り地面の水分を維持したり枯れ葉が豊かな土壌を作り、根は強度な地盤を作り出し、葉や実は他の生物の栄養源として使われる。
動物や昆虫たちは、葉を食べ地面に落ちた種に光を与え、食べた実は糞として遠くに運び植物の移動を支え、虫は成長した植物の受粉を担うことになります。
弱肉強食といったバランスの取れた自然のルールに沿って生きていますが、人類はどうでしょう?
その昔にはそのルールの中で生活していたのかもしれませんが、文明が進化するにしたがってその構造は変化していきました。
自然の地形を壊し、家を作ったり道路を作ったり、電気が欲しいから川をせき止めダムを作り火力発電では多くの燃料を燃やし、生活が豊かになればなるほど自然のルールからは遠くなり自分たちのルールを作ってしまいました。
宅地を広げるために森林を伐採します。住宅が建って人が生活するようになりますが、「熊やイノシシが出たと大騒ぎ。捕獲や射殺された」
よくニュースで耳にする話ですよね。
これが人間のエゴです。
元々はその生き物が暮らす森林で、人間の方が「出現した動物」と言う事を「整地したら人間の物」「買ったら私の物」と人間の勝手に作ったルールで動物たちは大迷惑だと言う事を理解すべきだと思います。
「自分のルールが真実。」
そんな事を思っていると、後々後悔する事になると理解していない事が真実です。
漫画にみる人類の現実
ちょっと話題は変わりますが漫画は時に深い意味を私たちに伝え、警告している物も多々あることを知っていますか?
その中で自分が「そんな時が現実に来るかも」と思ったものがあります。
その漫画が、漫画家 岩明均さんが1988年から掲載していた『寄生獣』と言う漫画。
1話の冒頭に震えが来ます。
寄生獣より引用
「地球上の誰かがふと思った」
「人間の数が半分になったらいくつの森が焼かれずにすむだろうか……」
自然を破壊し続ける人間を『間引き』すると言う内容なんです。
この漫画のストーリーをすごく簡単に説明すると、人間を殺す事を目的としたバラサイトと言う生物が宇宙から地上に落下、次々に人間に寄生し頭部を乗っ取り、効率よく殺すためにはどうすればいいか行動していきますが、主人公に寄生したパラサイトは右腕までしか寄生できませんでした。
その為に人間と言う生き物を理解することになり、他のパラサイトを絶滅させることになりますが、そのパラサイト自体も深手を負い休眠する事態になり物語は終わりますが
「人間の物差しを使って人間自身を蔑んでみたって意味がない」
とフレーズが出て、その後主人公の意識にそのパラサイトが現れ
「なぜ他の生き物の死を人間は悲しむのだろう」
という問いにこう答えます。
寄生獣最終話「きみ」より引用
「そりゃ人間がそれだけヒマな動物だからさ」
「だがな それこそが人間の最大の取り柄なんだ」
「心に余裕(ヒマ)がある生物 なんとすばらしい!!」
最終ページには、物語初頭に書かれていた場面と同じ宇宙空間から地球を見下ろす構図が描かれ
「何かに寄りそい……やがて生命(いのち)が終わるまで……」
人にとっては色々な解釈が出てくると思いますが、自分の周りの生命を考えて生きなさいと言う事かもしれません。
そんな気持ちは現代人には「考えなくても生きていける物」としか見えないのが悲しいところです。
人類のエコの真実と虚偽
人類は「エコ」と言いながらその成果は「焼け石に水」状態です。
その証拠はこんな所で証明することができます。
「アース・オーバーシュート・デー」と言う言葉を聞いたことかありますか?
アース・オーバーシュート・デーとは各国で生産できる量と、そこの国民が消費する値を世界として平均を出し、それが消費しつくされてしまう日を示しています。
ちなみに2021年は7月29日でなんと日本は毎年その期日の2~3か月前には消費していまうのです。
その後は他国からの輸入に頼ってしまうと言う現実ですが、自国だけで回せると言った国は微々たる状態です。
日本が自国でまかなうと言うと日本が7.8個必要だと言います。
各国が日本のような消費を繰り返すなら地球が2.8個必要だと言われていますね・・・
しかし企業にしてみればどんどん消費してもらった方がいいですし、国としては「個人が消費し企業が儲かって税金で国が潤う」と言ったことが優先され「アース・オーバーシュート・デー」は日本国民に認知される機会はないのです。
国家のエゴだと思うのですが国民は誰一人文句はいいません。
そこでこのサイトを覗いていただいた方に面白い情報です。
「アース・オーバーシュート・デー」を伝えるグローバル・フットプリント・ネットワーク(Global Footprint Network: GFN)のホームページの中に自分がどのくらい消費しているのかしめしてくれるページがありました。
グローバル・フットプリント・ネットワーク(Global Footprint Network: GFN)
トップページのちょっと下へスクロールしたところにあるここをクリック!
画像 Global Footprint Network https://www.footprintnetwork.org/ より
アドレスを登録しなければいけませんが、自分が消費している状態をリアルに査定できるもので、とても面白いものだと思います。
アース・オーバーシュート・デー 意識が高い国はこれを大々的に報道して国民の意識を高める事を行っていますが、ここ日本ではその逆の行動をしています。
他国が掲げたエコ活動には賛同するものの、実際自国での行動は微々たるものです。
エコの意識も上げ消費にもつながる素晴らしい提案はいつになれば出てくるのでしょうか?
人間のエゴを理解し意識改革で一人からみんなに広がるエコが必要かもしれません。
コメント